歯を守り、
健康寿命を延ばしましょう
Protect your teeth and healthy life
高齢者において、残っている歯の本数と健康寿命に大きな相関関係があることが、近年の研究でわかってきました。歯が多く残っていれば、なんでも好きなものを食べることができ、会話に支障が出ることも少なく、快適な生活を送ることができます。しかし、歯が少なくなってしまうと食事や会話に問題が生じるだけでなく、噛みしめて踏ん張ることができず、脳への刺激が減って認知症のリスクも高まります。老後の人生を楽しむためにも、若いうちから予防歯科に取り組むことが大切です。
歯を残すことの重要性
残念ながら事故などの不測の事態や歯周病、虫歯などによって歯を失ってしまうことがあります。歯を失うと見た目や食事、会話に悪影響があるだけでなく、歯が動いて噛み合わせが変わり、顎関節症やお口の中を噛みやすくなるなどの不調の原因になることも考えられるため、少しでも多くの歯を残すことが大切です。
おしゃべりが楽しめる
歯が揃っていると、口をスムーズに動かすことができ、隙間から息が漏れて発音が悪くなることもありません。
食事を楽しめる
残った歯が多ければ、硬いものや噛み切りにくいものなど、なんでも好きなものを召し上がっていただくことができます。
認知症の予防になる
いくつかの研究で残っている歯が多い方ほど認知症の発症リスクが低いことが分かっています。歯が多ければ脳への刺激が多いことが主な要因と考えられています。
誤嚥性肺炎の予防になる
誤嚥性肺炎は、高齢の方の死因として増加しています。歯が多く残っていた方が、自浄作用(唾液で汚れを洗い流す作用)や唾液の分泌量が高く、誤嚥しにくいと言われています。
MAINTENANCE メンテナンスの流れ
健康な歯を多く残すためには定期的なメンテナンスが必要です。毎日の丁寧なブラッシングに加え、数か月に1度のメンテナンスを受けることで、お口の中を清潔に保ち、虫歯や歯周病を早期に発見・治療することができ、健康を保つことができるのです。ここではメンテナンスの1例を紹介します。
-
口腔内写真撮影
微細な変化を経時的に記録するために、お口の中の写真を撮影します。以前の写真と見比べることで、起こっている変化の原因を突き止める手助けとなります。
-
染め出し・TBI
お口の中を特殊な薬液で染めることによって磨き残しの部分を特定し、それに対する歯磨き方法の指導を行います。ご自宅でのブラッシングに取り入れていただくことで、より良い口腔内環境を維持できます。
-
スケーリング
歯ブラシでは取ることのできない歯石の除去を行います。症状やついている部位によって器具を工夫することで、痛みやしみるといった症状を少なく治療することができます。
-
補助器具を用いた清掃
フロスや歯間ブラシといった補助器具を用いた清掃方法をご案内しながら、仕上げを行います。ご自宅でも継続して取り入れていただくと、より効果が表れやすくなります。